具体と抽象

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はじめに

会社などの組織も、創業したばかりのときは「一人の設計者」によってできあがったものが、時の経過とともに次第に「民主化」して万人のものとなるのは歴史の常です。

抽象度の低い考えの経営者は微妙ということかな?

「わかりやすい」とは、多数派に支持されることを意味します。だからわかりやすい商品のほうが、わかりにくいものよりも売れます。したがって会社では、わかりやすいことをやっている人が必ず優勢になります。

たしかに。目に見える価値というやつだ。本質はそこになくても、そこに飛びつきやすい。

「わかりやすさ」が求められるのは、社会や組織が「成熟期」に入ってからが顕著です。このような段階では、連続的な変化は起こせても、破壊的にそれまでの弊害をリセットするようなことを行うのがきわめて難しくなります。

すでに、日本社会は成熟期である。「わかりやすさ」からは破壊的(ラディカル)なイノベーションを起こすのが難しい。

対象
①抽象概念を扱う思考力を高めて、発想力や理解力を向上させたいと思う読者
②自ら具体と抽象という概念の往復を実践しながら、周囲の「具体レベルにのみ生きている人」とのコミュニケーションギャップに悩んでいる人

効果
①いま実践している考え方がどういうしくみに基づいているのかを明示するとともに、さらにそれを一つのモデルとして応用させる考え方を提示
②そのメカニズムを明確に提示することで、頭の中のモヤモヤ感を少しでも解消するとともに、その改善のヒントを得てもらう

抽象化とは一言で表現すれば、「枝葉を切り捨てて幹を見ること」といえます。

=本質を見ること

具体レベルの個別事象を、一つ一つバラバラに見ていては無限の時間がかかるばかりか、一切の応用が利きません。一般に「法則」とは、多数のものに一律の公式を適用でき、それによって圧倒的に効率的に考えることを可能にするものです。

物理法則、F=maも抽象。個別の具体例はいくらでもあるが、すべてに適応できる公式を導き出すのが抽象化。

たとえ話のうまい人とは「具体→抽象→具体という往復運動による翻訳」に長けている人のことをいいます。

芸人とかまじでたとえ話うまいけど、この翻訳が高速な気がする。往復ができる人は優秀。

学問の目的は、大抵の場合は具体的事象から理論を導いて抽象化して理論化することで汎用性を上げることですが、工学は、基本原理から応用例を作りだして実践につなげるのが主な目的といえます。

機械工学科なのに知らなかった!

徹底的に抽象度を高めた学問の代表が数学と哲学です。ざっくり言ってしまえば、抽象化の対象を論理の世界だけで説明するもの、つまり純粋に理論的なものが数学です。これに対して、対象が人間の思考や感情など、理論や論理だけでは説明がつかないものが哲学ということになるでしょう。

哲学はたしかに抽象度が高い。全然理解できない説明とかも多い。抽象概念の操作なので数学と哲学は似ている。

基本的に大多数の顧客は「いまあるものの改善」という、具体的なレベルの要望しか上げてきませんから、これに右往左往するということは本質的な解決にはつながりません。

具体化を拾い上げて抽象化したものをサービスに折り込む。耳を傾けるのはよいことだが、ひとつひとつに向き合うときりがない。それこそ右往左往。

世の「永遠の議論」の大部分は、「どのレベルの話をしているのか」という視点が抜け落ちたままで進むため、永遠にかみ合わないことが多いのです。

それが分かるようになるには視座を広げる(色々な経験をしておく本を読み理解をする)ことが大切。

これらの事例から、「具体と抽象」をどう切り分けるべきかについて、一つの方向性が考えられます。製品でも会社でも社会一般でも、「不連続な変革期」においては、抽象度の高いレベルの議論が求められ、「連続的な安定期」には逆に、具体性の高い議論が必要になります。

具体と抽象より

「本質をとらえる」という言い方がありますが、これもいかに表面事象から抽象度の高いメッセージを導き出すかということを示しています。

本質をとらえる。

一般的に本(文字)の表現のほうが抽象度が高いので、人によってまったく異なる解釈(頭の中での具体化、イメージ化)をしている可能性がありますが、映画の場合にはその可能性は相対的に少なくなります。

たしかに。

注意すべきは、上流の仕事(抽象レベル)から下流の仕事(具体レベル)へ移行していくにともない、仕事をスムーズに進めるために必要な観点が変わっていくということ

上流と下流の価値観は全く違う。

参考 具体と抽象

上流では個性が重要視され、「いかにとがらせるか?」が重要なため、多数決による意思決定はなじみません。意思決定は、多数の人間が関われば関わるほど「無難」になっていくからです。

上流は尖ればとがるほどよい。無難な選択肢を排除し続ける必要がある。

これらのどちらを快適に感じるかで、その人が上流の仕事に適した人か、下流の仕事に適しているかが判断できます。どちらが良い悪いではなくて、求められている仕事の特性がどちらかによって適材適所の活用が求められますが、このミスマッチを認識していないことによって、実際の現場では不幸な事象が頻発しています。

完全に自分は上流側の人間である。自由度が高い状況が好き過ぎる。
「この白紙になにを描いてもいいですよ」と言われる方が「やってやろう」という気持ちになるものだ。
また、人生も同じ捉え方である。

しかし実際は、組織の職場環境はおおむね「下流」の考え方に最適化されています。それは前述のとおり「仕事の量も人数も多く、万人にわかりやすいもの」が求められるから

現場が得意でない理由はここにあるのかもしれない。

上流の仕事の質は、むしろ関わった人の量に反比例します。人が関われば関わるほど品質は下がり、凡庸になっていくのが上流の仕事といえます。

たしかに。一人で考えていたほうが尖ったアイディアが出やすい。相談すればするほど薄まっていくし、反対もされる。

抽象の世界は「質」重視であるとともに、「量が少なければ少ないほど、あるいはシンプルであればあるほどよい」という世界です。

文字を極力削るのが良い。抽象度が高くなるほど、シンプルで洗練されたものになる。その意味で、余白が多いミニマリズムはそういうことかもしれない。

参考 具体と抽象より

具体的な行動とは関係なさそうな「哲学」を持っている人、そして組織にはどんな利点があるのでしょうか?  最も大きいのは、無駄がなくなるということです。哲学や理念を持たずにすべてにおいて個別に判断して行動していると、場当たり的になって、昨日の行為と明日の行為とで整合性が取れなくなり、場合によっては後戻り作業や二重作業が大量に発生してしまうことになります。

自身の、そして経営の哲学を作ろう。哲学がない人は具体的行動にも一貫性がなくなってくる。逆戻りする。

「哲学」があれば、それらの事象をすべて抽象度の高い判断基準に合わせて処理するので、(抽象度の高い)「ぶれ」が少なくなります。

あなたの身体を貫通している哲学は?この本質を必死に考えて掘り出そう。

アナロジーとは、「抽象レベルのまね」です。具体レベルのまねは単なるパクリでも、抽象レベルでまねすれば「斬新なアイデア」となります。

具体的にパクると盗作、パクリ。抽象的に真似ると斬新なアイディアになりやすい。

参考 具体と抽象

抽象化して話せる人は、「要するに何なのか?」をまとめて話すことができます。膨大な情報を目にしても、つねにそれらの個別事象の間から「構造」を抽出し、なんらかの「メッセージ」を読み取ろうとすることを考えるからです。

要約できる=抽象化ができる

参考 具体と抽象

起業はある意味最上流の仕事であり、不確実性の高いフェーズですから、実行にも失敗がつきものです。それをいちいち具体レベルで「失敗」ととらえていては立ち直るのが難しくなります。あくまでも上位目的の実現手段の一つであると考えるのが起業家です。起業家が失敗しても立ち直るモチベーションになるのは、抽象度の高い上位目標ということになるでしょう。

まだ起業家の、起の字もなかったです。精進。

対象の抽象度が上がるにつれて、理解できる人の数が減っていきます。抽象レベルの世界が見えている人は圧倒的な少数派です。だから社会では変人扱いされ、歴史を見れば「迫害」までもされた例は少なくありません。

抽象度をあげよう。変人扱いされるほど希少価値が高い。と同時に、孤独にもなる笑

いずれにしても、「見えていない人」から見ると、「見えている人」は「訳のわからないことを言っている異星人」にしか見えないのです。

視座を高めて、広げることが重要。そして、その人の視点に立つこと。

人類に思考という最強の武器を手に入れさせた一方で、「野性の行動力」を失わせたのも抽象という概念なのかもしれません。頭の中にとんでもなく大きな精神世界を作り上げた人間は、物理的な世界ではある意味動物に劣って当然ともいえます。「考えると行動ができなくなる」のも抽象の世界がもたらした弊害です。

おもしろい。考えすぎるのはときに毒。具体と抽象の世界を行き来しよう。

結局重要なのは、「抽象化」と「具体化」をセットで考えることです。

抽象化だけに傾倒すると行動ができなくなる。具体化だけに傾倒すると目先の行動だけを追いかけてなんのためにやっているのか良くわからなくなる。両方セットでバランスが取れる。

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この記事を書いた人

1992年生まれ。30歳のときに活力の衰えを感じ、危機感を覚える。テストステロン値の低下が招いたものだと仮説立てる。筋トレを再開してから、活力がみなぎる。趣味はゴルフ。

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